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ダウンタウンを越えるのは誰だ!?


クイックジャパン104号は「ダウンタウンをやっつけろ」というタイトルで、ダウンタウン特集をやっていたので、これは書かなくてはと思い、タイトル通りそれに関連する部分を抜き出して書き起こす。
ただ、なぜかダウンタウンDX中心の特集だったのでダウンタウン特集というには物足りなさを感じた。

まずは、松本人志さんのインタビュー内からの抜き出し。

刀一本でもう一度、一回戦から始めよう



倉本: 松本はよく、「面白いヤツどんどん出てきてほしい」って言うてるやんか。「オレをおびやかしてほしい。
オモロかったらオモロいって言うし。ずっと待ってんねん」って。でも一方で、「いろんなことやってもうたからな。踏んで踏んで、すべてを踏み尽くすようにやってきたから、(出てこないのは)自分のせいでもあるな」とも言うてる。
それともうひとつ、五年くらい前にな、「今、この状態で自分が若い芸人として出てきたら、
まだ踏むところあるで」って言うたんや。
つまりね、それは「ダウンタウンを倒すのは自分しかいない」ということでしょ。

西田P: 僕もその話を聞いていました。「これだけ芸人が交通渋滞を起こしている状況で、もし松本さんが十八歳だったら、それでもお笑いやりますか?」という質問に「もう一度やりたい」と言いはったんです。

倉本: 今、それ聞いて、どう思う?

松本: やりたいよ!そんなの。そんなん、やりたいよ。

その理由を教えてもらえませんか。

松本: だって、めっちゃ面白いじゃないですか。まったくの無名からやっていくわけでしょ?
オレらの頃ってお笑いが戦国時代みたいに混沌としていたけど、今はもう平安みたいに秩序ができてしまっている。
この中で、刀一本でどう戦うか。それは面白いですよ。それはやりたい。ここからもう一度、一回戦を始めようという狂ったヤツが出てくるのは凄いことでしょ。

かわら: 今だって、若い芸人の子らは戦やと思ってるよ。

松本: いやー、あんなもんは戦でもなんでもない。闘ってないやん。「あえて家賃高いところに住んだら仕事が増える」とか、「名前変えたら売れる」とか、いまだに真顔で言うてるヤツもおるけど、そんなんモデルがあってやってる時点でダメなんです。
オレらの時は、全部感覚でやっていたから。今の子らは、いろんな人の手本を見てやってるでしょ。参考書に従ってやってるうちは、その著者を抜くことは絶対にできない。

倉本: 前に「”破綻している天才”なんてベタすぎる。そんなヤツになるのはイヤや」って話をしてたな。
”破綻のない天才”のほうに行きたいって。それも「今までになかった道を行く」という話やんか。

松本: 破綻したら天才、みたいに言われるけど、それも結局、過去のルールに縛られてるだけやもんね。

松本さんとしては、十八歳に戻れるとしたら、丁々発止がしたい?

松本: したいですね。ごぼう抜きの気持ちよさというかね。

西田P: これだけやり尽くされたのに、まだ新しい形なんてあるんですかね。

倉本: 三十年前にダウンタウンが出てきた時も、「お笑いの形はもうこれしかない」みたいな状況だった。
当時のお笑いが最終形やとみんな思ってたもんな。
そこでダウンタウンが出てきて、全然違うことやって、「こんなの笑いやない!」とか言われながら、それを壊した。
だから今も、本当は壊せるはずなんです。そこに挑んでるヤツがおらへんだけで。

松本: 壊せるはずなんですけど、オレらは、「壊したろ」と思ってやってきたわけじゃないんです。
ただ作り続けてきたんです。壊したろと思ってやったら、たぶん自分が潰れてたでしょうし。

倉本: もう他にお笑いの角度がないぐらい、放射状に全部埋めてやろうかと。それをずっとやってきたからね。
そして、さっきの手本の話でいえば、ダウンタウンはとんでもなく分厚い笑いの教科書を書いてしまった。
でも今、さらにそれを変えようという、おかしな根性のヤツが出てきたらええやんか。

松本: ただ、今そんなの出てきたら、どうなんですかね?本当にそいつが面白くて、オレが「うわ、こいつオモロいやん」と認められるようなヤツじゃないんでしょうね、もう。「これ何がオモロい?」というヤツなんでしょうね。

倉本: 全否定したぐらいの。

松本: それもしょうがないちゃしょうがないんですよ。「こいつオモロいやん」とオレが思ってるようでは、オレを超えられていない。
でもどっかで現れるんやろなぁ。オレが全然面白いと思わないけど、えらいウケてるヤツが。

それが「ダウンタウンをやっつける」ということなんでしょうね

松本: こっちでやっつけられた感がない。たぶん、そういうことなんでしょうね。でもオレの先輩たちは
やっつけられた感はあったはずなんですよ。

倉本: 「ダウンタウンに負けた」とコンビ解散した紳助さんの行動なんて、そうやんか。

松本: やっつけられた感覚を持ってる人やから、漫才ではない部分では、その後もしっかり生き残っていたわけで・・・。
ただオレと紳助さんの芸歴の差ってたかがしれていて、七年、八年なんですよ。
オレにとってそれぐらい下の世代はとっくに出てきてるわけやから、次に相当面白いヤツが来る場合、やっぱりオレはそれを面白いと思えてないような気はする。



ダウンタウンとは山火事であると称して、起稿をした漫画家のうすた京介さんは、先人がやり尽くしてしまったことと、それに苦しむ後人について語っている。


僕がダウンタウンショックを受けたのは中学三年の時。ダウンタウンとウッチャンナンチャンとB-21でやっていた「THA MANZAI」の復刻版を観た時です。放送の翌日から僕らの間で「ダウンタウンすげ!!」と。その鋭いトゲのある笑いに、思春期の若者たちは見事にはまりました。衝撃でした。
それに比べると当時、漫画界は五年くらい遅れてるイメージがありました。

ギャグ漫画界は旧世代的なノリをずっと引きずっていました。今でこそ有名な吉田戦車さんですが、当時はまだ知る人ぞ知るみたいな存在でした。
僕は笑いの感覚って年とともに衰えていくというか、古くなっていくと思うんです。
自分が面白いと思っているものと、世間のそれとズレが出てくるというか。若いときのズレはプラスになりますが、自分ぐらいのキャリア(デビューして15年)になると、そのズレがマイナス方面に捉えられてしまう。
だから笑いひとつで何十年もやるのは羨ましい。

先人たちが道を作ってくれるからこそ僕らは歩いていけるわけだけど、例えば赤塚不二夫先生は道を踏み広げすぎて、どこに歩いていいか分からなくなった感じです。「オレが最初に思いついたんじゃないか」っていうことを、実際は赤塚先生が何十年も前にやっているんです。
それはダウンタウンにも当てはまるじゃないでしょうか。焼け野原で苦労している芸人さんも多いと思います。



しかし、松本さん自身はまだまだ焼けていない土地がある、ただ勝負している奴がいないだけ、と希望的なことを語ってくれている。しかし若手が質の高いネタをつくるだけではダメで、”ダウンタウン的なもの”という、より大きな得体の知れないものを越えない限り、ファンも許してくれないし、認めてくれないだろう。癖の強さというか、独自性というか、あれは○○の笑いと周囲に代名詞のように言われるものが必要だ。
ただ、ダウンタウンより上の世代のお笑いファンはダウンタウンを認めているかというとそれは分からない。
別に認めてもらうことが絶対条件ではないかもしれない。

同インタビュー内で、表現する土壌の現状について。

一度視聴率はとことん悪くなればいい



松本: うーん・・・テレビはなんとか今、しょうがないと思うんですよね。視聴者の目が肥えてちゃんと面白いことできたとして、「毎週1回、面白いことをやってくれ」と要求されたら、われわれの今の体力とスケジュールと情熱じゃ、週一回提供できないと思うんですよね。だからある意味、これぐらいでいいっちゃいいんです。
テレビに関していうと、僕らはね、ぎりぎりセーフの世代でまだいいんですよ。
でも僕らより下の子たちは可哀相やなと思いますね。これからテレビが今よりよくなるとは考えにくいんでねぇ。
どんどん垂れ流し番組が増えていくでしょうし、逆にテレビは垂れ流しのモンになっていって、その分、「テレビ以外のところでなんとかしたろ」とものを作っていくかもしれませんし。ただ、そこまで完全に確立されていないよねぇ。

倉本: その過渡期の仕事が「MHK」やったね。一番最初に感じてたのは「VISUALBUM」だったかもしれない。

松本: それこそ「VISUALBUM」だって、今でこそ芸人のバイブルみたいに言われているところもあるんですけど、出した頃は全然でしたからね。評価されたのは何年も経ってからで。このタイムラグがねぇ。
最近、テレビの視聴率が全体的に悪いじゃないですか。僕は、「ざまぁみろ、そりゃ悪なるわ、とことん悪くなったらええねん」と思っている部分があって。ゴールデンで一桁の視聴率がもっと当たり前になったら、テレビ局も「数字じゃないところに価値を付けんとしゃあないぞ」とやっと分かってくれるじゃないかな。そうしたらもうちょっとやりたいことができるようになるかもしれない。
今はまだ中途半端やんな。ちょっとスケベ根性あるやん。

たとえば突然、「家政婦のミタ」が視聴率取ったりしますよね。

松本: あぁいうのがあるからねぇ。「まだまだイケるやんけ」みたいになって、それでもええねんけど、結局「あれと同じことをやろう」となる。もっと違うもので何かやろう、とはならないじゃないですか。
そう考えると、「垂れ流し」と「ちゃんと作る」の二極化が進んだほうが、僕にとっていいんですよね。



テレビ以外の枠で考えると、自身もコントを作っていた第二日本テレビに代表されるネットからの発信が第一候補となるが、やはり影響力という点ではテレビに劣るし、すでに知名度もある分、鮮度は落ちる。ネットは、どちらかといえば、鮮度のある無名の素人が輝く場だ。それに、大衆から分衆化している現代では、難しいだろうが、そのリトル・ピープルに共通する部分をうまく発見し、集めたら、分衆を再大衆化することも可能かもしれない。
そして、小規模ながらも誰でも生放送サービスを用いて冠番組が持てる時代になったのだから、別にお笑い界以外からお笑いの新しいカリスマが出現してもなんら不思議はない。ただ、そこからのし上がる仕組みが現状としては出来上がっていなくて、単なる”生主”に止まるぐらいではないか。

参考までに・・・
鈴木おさむ×加地倫三「テレビについて考える」
http://d.hatena.ne.jp/notei/20111027/1319720859


次に、ダウンタウンとは大阪NSC第一期の同期で、現在は放送作家をしている前田政二さんに対するインタビュー内から。

いまだに目が合っている



前田さんが講師を務めるNSCの今について聞かせてください。「ダウンタウンを超えたい」という気概の生徒はいますか?

前田: 本気で言っているかどうかは分からないんですが、言葉に出すヤツはいますね。

生徒を後押しする講師として、どうアドバイスするんですか。

前田: そこはタイプがあるんで、ネタ見てからの感じになるんですけど・・・・。例えばダウンタウンっぽい、ブラックユーモアのネタを作ってる生徒に、「そのネタを完成させたいなら、昔のダウンタウンの映像を見て、間なり勉強してみろ」とは言えても、それ以上のアドバイスはできないです。
30%のダウンタウンらしさを、50%に引き上げるのは可能でも、ダウンタウンにはなれないので、養成所の生徒って、最初見た時、どれくらいのレベルまで行くか、だいたい分かるんですよ。
そこそこ行くなというのが、大阪と東京に各期で三組ずつはいる。さらに数年後、仕事でバリバリありつけてる姿がイメージできるのは、大阪と東京合わせて三年に二組ぐらい。その確率でいくと、やっぱりダウンタウンになれるヤツはいないんですよね。

当時のダウンタウンを見ている目で、今の生徒を見てるわけですから、説得力ありますね。
それで結局、生徒のほとんどがダウンタウンに憧れているのが現状だと

前田: 毎年千人以上の生徒が入学してきて、「ダウンタウンになりたい」というのが八割以上いる。
僕の子供もダウンタウンのファンで、腹抱えて笑っていますからね。まさか自分の子供が同期のファンになるとは(笑)。
嬉しいような悲しいような状態ですよね。要はまだダウンタウンをしのぐ才能が出ていないわけで。

どうして超えられないんでしょう。

前田: やっぱりボケの角度、頭の中の回転が全然違いますから。お笑いの感性に関して、
松本は誰も相手にしていないんじゃないですか。そしてそれを料理するツッコミの腕。
この二つはなかなか揃わない。細かいこと言うと、あの二人はいまだに目が合っているんですよ。
ギクシャクしてるコンビって、お互いの目を見なきゃと思いながらも、タイミングが合わない。
今でもダウンタウンはボケる瞬間、ツッコむ瞬間、目を合わせてます。

それぞれの能力が高いうえに、コンビネーションも磐石だと。前田さんから見て出会った頃の面白さがまだ持続している?

前田: そうですね。ただこれ僕だけかもしれないですけど、松本のコントを見ていて、「昔のほうがオモロかったんちゃう?」という瞬間がちょっとありますよ。いっぱい作りすぎて、突き詰めすぎて、自分でもよく分からなくなっている部分があるんじゃないか、と思うことがあって。



ただ、少ない確率で同等かそれ以上の才能があったとしても、以下のような条件も必要だろう。

出川哲朗が明かす「天下を取る芸人」に必要な3つの条件
http://d.hatena.ne.jp/notei/20111103/1320247764
1.一度でもひな壇に座ったらダメ
2.華があること
3.心中を覚悟した信頼できるスタッフがいること


こうなってくるとますますダウンタウンの不世出さを感じざるを得ない。かといって、一度パラダイムシフトをした者がもう一度それをできるか?というと他業種や歴史を見てもまずない。ガリレオが地動説を発表し、万有引力の法則を発見し、相対性理論を完成するみたいなことはないだろうし、短時間でいくつも変わることはなくて、それぞれの間には、タイムラグがある。そのときも、一組だけが出現するのではなくて、面白い人たちがどっと出た世代からさらに面白い奴が出るような状態だろうか。まぁ、人によっては、別にそんな立ち位置(カリスマ)は必要ない、面白いもの(コンテンツ)があればいいと言う人もいるだろうが、僕は、お笑い史の中でカリスマが紡ぎだすストーリーが見たい。



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